この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
大阪、京都を拠点とした湯川書房は装幀や製本に意匠を凝らした限定本を出版し、2008年に活動の幕を閉じるまで多くの愛書家を魅了しました。「美しい本」の創造を掲げ、版画家の木村茂、岡田露愁、柄澤齊、坂東壮一、染色家の望月通陽、画家の戸田勝久ら気鋭の美術家と協働し、文学と共鳴する工芸品ともいうべき書物を作り出しました。
本展は蒐集家の岡田泰三氏の寄贈により2016年度に収蔵されたコレクションから、書物のユートピアをめざした湯川書房の独創的な作品を展覧します。また印刷を母体に版画と書物は不即不離な関係にあります。本展にあわせ、湯川書房で多くの共作を残した柄澤齊の木口木版の世界を紹介します。
◆ 湯川書房とは
湯川成一(1937–2008)によって1969年に大阪市で設立、1998年より京都市に事務所を構えた。作品選定から装幀、造本に至るすべての工程を一人で担う限定本の出版を行う。自らの審美眼で作家の才能を見出し、辻邦生『安土往還記』、望月通陽『出埃及記』、村上春樹『中国行のスロウボート』、柄澤齊『雅歌』、車谷長吉『抜髪』など次々と刊行。書房には文学者や美術家が集い、日夜文学談義が行われたという。俳句や書画、骨董にも造詣が深く永田耕衣からグラフィック・デザイナーの渡邊かをるの本までひろく手がけた。2004年度造本装幀コンクール優秀賞受賞。没後、湯川を偲んで「湯川成一と湯川書房ゆ かりの美術家たち」展(GALERIE petitbois、大阪、2010)が開催された。
開催概要EVENT DETAILS
| 会期 | 2023年1月21日(土)〜2023年4月16日(日) |
|---|---|
| 会場 |
神奈川県立近代美術館 鎌倉別館
|
| 住所 | 神奈川県鎌倉市雪ノ下2-8-1 |
| 時間 | 9:30〜17:00 (最終入場時間 16:30) |
| 休館日 | 月曜日 |
| 観覧料 | 一般 250円 20歳未満・学生 150円 65歳以上と高校生 100円
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| TEL | 0467-22-5000 |
| URL | https://www.moma.pref.kanagawa.jp/ |
神奈川県立近代美術館 鎌倉別館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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出展作品・関連画像IMAGES
『oedipus』望月通陽(著・型染) 1981年 神奈川県立近代美術館蔵 撮影:佐治康生
湯川成一(夷川通御幸町の事務所にて)
『心臓』小川国夫(著)1969年 神奈川県立近代美術館蔵 撮影:佐治康生
『加藤周一詩集』加藤周一(著)1975年 神奈川県立近代美術館蔵 撮影:佐治康生
『谷崎潤一郎家集』谷崎潤一郎(著)1977年 神奈川県立近代美術館蔵 撮影:佐治康生
『茴香變:塚本邦雄自選歌集』塚本邦雄(著)1971年 神奈川県立近代美術館蔵 撮影:佐治康生
湯川書房が手がけた本 神奈川県立近代美術館蔵 撮影:佐治康生
(中央から時計回りに)『ぺレアスとメリザンド』モーリス・メーテルランク(著)杉本秀太郎(訳)柄澤齊(木口木版画)1978年 /『中国行きのスロウボート』村上春樹(著) 1984年/『本とわたし』富士川英郎(著)望月通陽(型染)1989年/『蒐書三昧 山の限定本』高橋啓介(著)望月通陽(型染)1981年/『比叡山回峯行』[異装版]白洲正子(著)望月通陽(型染) 1994年/『安土往還記』辻邦生( 著) 1973年/『容器Ⅱ』柄澤齊(木口木版画)、北川健次(石版画)、高柳誠・ 時里二郎(詩)1985年/『物質』永田耕衣(著) 1984年/『失われた指輪』加藤周一(著)冨長敦也(銅版画) 2000年
柄澤齊《クロノスの盃》1979年 コラージュ、墨、ホワイト、紙 神奈川県立近代美術館蔵(美浦康重版画コレクション) 撮影:尾見重治
『雅歌』柄澤齊(木口木版画)1985年 神奈川県立近代美術館蔵 撮影:佐治康生


