この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
人が身につける衣服は、着用者の身分や立場を示すとともに、美意識が現れる代表的な媒体です。日本の場合、束帯(そくたい)や五衣唐衣裳(いつつぎぬからぎぬも=いわゆる十二単)などの公家装束に、また民族衣装として国際的にも認知されているきものに、このことはよく表れています。
中でも公家装束は奈良時代の朝服に由来し平安時代に育まれたもので、日本の気候に順応したゆったりとした形が特徴であるとともに、色彩の組み合わせを自然の景物になぞらえる繊細な美意識の結晶でもあります。まさに日本の歴史と美意識が生んだ伝統文化の象徴なのです。
本展では奈良県立美術館が所蔵する吉川観方コレクションの作品を中心に、近府県が所蔵する作品も加えて、公家の装束を展覧します。約1300年という時間の中で発展し継承されてきた装束の歩みと、そこに展開された「みやび」の世界をご覧いただきます。細やかな日本の美の真髄に触れる機会となれば幸いです。
◆ 展覧会のみどころ
1.公家服飾の華、五衣唐衣裳(いつつぎぬからぎぬも)
公家の女性の正装・五衣唐衣裳(いわゆる十二単)。本展では京都国立博物館所蔵の五衣唐衣裳が出品されます。前期(7/25~8/23)には秩父宮勢津子妃が婚儀の際に着用した一式を、後期(8/25~9/22)には大正天皇の即位礼に供奉した女官が着用した一式を展示します。
2.天平の華やぎから平安のみやびへ、その歩みを振り返る
独特な形式に見える束帯や五衣唐衣裳の源流は、実は奈良時代の衣装にあります。本展では戦前に復元された奈良時代衣装(公益社団法人 京都染織文化協会 所蔵)を展示。唐風の装いから「みやび」の装いへ、その変貌の道筋をたどります。
3.奈良県立美術館所蔵・吉川観方コレクションの公家装束を13年ぶりに出品します。
奈良県立美術館で公家装束をテーマにした展覧会を開催するのは平成19年に開催した館蔵品展「装束の美―王朝文化のおもかげ」以来で、多くの所蔵作品が13年ぶりの出品となります。また同じく吉川観方コレクションを所蔵する京都府(管理:京都文化博物館)からも、関連する絵画作品が出品されます。
開催概要EVENT DETAILS
| 会期 |
2020年7月25日(土)〜2020年9月22日(火・祝)
|
|---|---|
| 会場 |
奈良県立美術館
|
| 住所 | 奈良県奈良市登大路町10-6 |
| 時間 | 9:00〜17:00 (最終入場時間 16:30) |
| 休館日 |
月曜日 8月11日 ※ただし8月10日と9月21日は開館 |
| 観覧料 | 一般 800円 大・高生 600円 中・小生 400円
|
| TEL | 0742-23-3968 |
| URL | https://www.pref.nara.jp/11842.htm |
奈良県立美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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出展作品・関連画像IMAGES
「袍 緋地輪無唐草文様」江戸時代(19世紀)奈良県立美術館蔵
「五衣唐衣裳装束」昭和3年(1928)京都国立博物館蔵
「狩衣 紫地鴛鴦丸文様」江戸時代(19世紀)奈良県立美術館蔵
「袿 紅地雲立涌に鸚鵡丸文様」明治時代(19世紀)奈良県立美術館蔵
田中訥言(たなかとつげん)「女和歌三神像」のうち「衣通姫」(部分)江戸時代(19世紀)奈良県立美術館蔵