この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
19世紀前半のビーダーマイヤーと世紀転換期という、ウィーンの生活文化における二つの輝かしい時代を取り上げ、銀器、陶磁器、ガラス、ジュエリー、ドレス、家具など、多彩な作品約270点を紹介します。両時代の工芸やデザインに通底するのは、生活に根ざした実用性と快適さ、誠実で節度ある装飾、そして自然への眼差しと詩的な遊び心です。これら両時代に共通する美意識を、相互比較や空間構成によって体感することのできる展覧会です。
ウィーンは19世紀から20世紀初頭にかけて、独自のモダンスタイルを築きました。オットー・ヴァーグナーが実用性と合理性を重視する「実用様式」を提唱し、その思想に共鳴した弟子ヨーゼフ・ホフマンらが推進したウィーン世紀末のデザインは、幾何学的で建築的な造形を特徴とし、実用性と快適さを実現する機能美が備わっていたといえるでしょう。
この世紀末のデザイン革新の背景には、19世紀前半のビーダーマイヤー様式への回帰があります。手工業の質の高さ、模倣ではない主体的なデザイン、自然モチーフへの親しみは、世紀末のデザイナーたちにとって「近代的な住文化の出発点」として賞賛されました。過去の遺産を意識的に継承し、造形の基盤として参照しながら、より時代に即した造形に発展させることで独自の「ウィーン・スタイル」を獲得したのです。そのありようを、魅力的な作品群に加え、当時際立った存在であった女性パトロンや文化人の活動も交えて多面的に紹介します。さらに最終章では、世紀末ウィーンを越えてなお継承されるそのスタイルについて検証します。
本展では「ウィーン世紀末」の示す期間について、ウィーンを中心とした欧米での研究枠組みを踏襲し、その始まりをオットー・ヴァーグナーが『近代建築』を上梓し(1896年)、ウィーン分離派が結成された1890年代、終焉をウィーン工房が活動を停止する1930年代までとしています。
開催概要EVENT DETAILS
| 会期 |
2025年10月4日(土)〜2025年12月17日(水)
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|---|---|
| 会場 |
パナソニック汐留美術館
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| 住所 | 東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4階 |
| 時間 |
10:00〜18:00
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| 休館日 |
水曜日 ※ただし12月17日は開館 |
| 観覧料 | 一般 1,500円 65歳以上 1,400円 大学生・高校生 1,000円 中学生以下 無料
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| TEL | 050-5541-8600 (ハローダイヤル) |
| URL | https://panasonic.co.jp/ew/museum/ |
| 割引券 | https://panasonic.co.jp/ew/museum/discount/ |
パナソニック汐留美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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出展作品・関連画像IMAGES
《椅子》1820年頃 アセンバウム・コレクション
Asenbaum Collection, ©Asenbaum Photo Archive
ウィーン磁器工房《カップアンドソーサー》1818年 S.J.パッツル・コレクション S.J.Patzl Collection,
©Asenbaum Photo Archive, Fotografer: Brigit und Peter Kainz
コロマン・モーザー《アームチェア》1903年頃 豊田市美術館
ヨーゼフ・ホフマン(器デザイン)、マリア、リカルツ(装飾)(左)《ボックス》、(右)《花器》1920年頃 エルンスト・プロイル・コレクション
Ernst Ploil Collection, ©Foto:Leopold Museum, Wien
ダゴベルト・ペッヒェ《レース》1920年頃 エルンスト・プロイル・コレクション
Ernst Ploil Collection, ©Ernst Ploil, Fotografer: Brigit und Peter Kainz
ヒルダ・イェッサー《脚付き杯》1917年(器デザイン)、1919年(装飾) エルンスト・プロイル・コレクション Ernst Ploil Collection, ©Ernst Ploil, Fotografer: Brigit und Peter Kain
ルーシー・リー《ピンク線文鉢》1970年代後半 個人蔵
Private Collection, Estate of the Artist 撮影:大屋孝雄
フェリーチェ・リックス(上野リチ)《七宝飾箱「馬のサーカスⅠ」》1950年頃(1987年再制作)京都国立近代美術館
ヤーコブ・クラウタウワー《ティーポット》1802年 アセンバウム・コレクション
Asenbaum Collection, ©Asenbaum Photo Archive


