この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
太平洋戦争を複雑な家庭環境下で体験し、トラウマや神経症による自殺未遂衝動を創作活動で乗り越えてきた草間彌生にとって、生と死は常に差し迫った問題でありました。本展では、戦争の影響が色濃く見られる1940~50年代の絵画から最新作までの多様な作品の展覧を通し、草間の死生観の表出とその変遷を紹介します。
1957年の渡米後、幻覚に由来するモチーフの強迫的な反復により、自他の境界が消えていくような感覚「自己消滅」を網目の絵画や彫刻等で表現し評価を得た草間は、60年代後半には、同コンセプトのもと、水玉模様を人体に描くハプニングで反語的に人体・生命の美しさを強調し反戦を唱えます。続く70~80年代は、心身の不調による帰国、父や恋人の死を経て、死をテーマとする暗い色調のコラージュや立体作品を多数制作、詩作や小説にも死の匂いが満ちた時代でした。
死への衝動、死後の世界や異界を表した神秘的な作品制作を続けるうちに、80年代後半の作品は、自己消滅を通した永劫回帰や輪廻転生をテーマとするようになります。次第に色数を増す作品には、死を乗り越えるための創作が彼女の生そのものとなる過程が見出せます。2000年以降の絵画シリーズでは、迫りくる死の影が起爆剤となり、生命の神秘、生きる喜びを、色の洪水ともいえる画面にひたすらに描き続けています。
開催概要EVENT DETAILS
| 会期 | 2024年10月17日(木)〜2025年3月9日(日) |
|---|---|
| 会場 |
草間彌生美術館
|
| 住所 | 東京都新宿区弁天町107 |
| 時間 |
11:00〜17:30
|
| 休館日 | 月・火・水曜日(祝日を除く) |
| 観覧料 | ※オンラインチケットをお持ちの方のみの入館 一般 1,100円 小中高生 600円
|
| URL | https://yayoikusamamuseum.jp |
草間彌生美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS
あなたも感想・評価を投稿してみませんか?
感想・評価を投稿する
より詳しい鑑賞レポート 《600文字以上》のご投稿はこちらから。
ページ枠でご紹介となります。
鑑賞レポート《600文字以上》を投稿する
周辺で開催中の展覧会も探してみて下さい。
東京都新宿区で開催中の展覧会
出展作品・関連画像IMAGES
草間彌生《命の限り》2015 アクリル・キャンバス 194×194cm © YAYOI KUSAMA
草間彌生《残夢》1949 岩彩・紙 136.5×151.7cm © YAYOI KUSAMA
個展「草間彌生 死と生への鎮魂にささげる―オブセッショナルアート展―絵画・彫刻・立体」にて、ソフト・スカルプチュア作品と草間
1976 写真撮影 安齊重男 © Estate of Shigeo Anzaï, Courtesy of Zeit-Foto
草間彌生《命の炎―杜甫に捧ぐ》1988 アクリル・キャンバス 194×390cm 個人蔵 © YAYOI KUSAMA
草間彌生《マンハッタン自殺未遂常習犯の歌》2010 ビデオプロジェクション、鏡 サイズ可変、1分17秒 © YAYOI KUSAMA